2015/7/8

コーヒーブレイク

寒すぎで設計やり直し~ロシア

この記事の要約

ロシア政府がモスクワ郊外に建設を予定する国会議事堂センターの設計コンペがやり直されることになった。政府が設置した議事堂建設委員会は、上院が選んだ設計案を実用性が確保されないとして却下。要項を見直したうえで秋までに募集を開 […]

ロシア政府がモスクワ郊外に建設を予定する国会議事堂センターの設計コンペがやり直されることになった。政府が設置した議事堂建設委員会は、上院が選んだ設計案を実用性が確保されないとして却下。要項を見直したうえで秋までに募集を開始する方針を明らかにした。

議事堂建設委員会のパニナ副委員長は、上院選定案について「窓の多用で保守が難しくなるほか、冬の室内気温が下がりすぎることも問題」と説明。また、敷地・建物内の移動について配慮が足りず、行き来が不便になると話した。

ただ、設計案が不適切となった原因の一つは要項の不備にあるとし、新たなコンペでは「どんな建物が必要とされているのか」を明確にすると言明した。

現在、ロシアの上院と下院はモスクワ中心部の二つの建物で審議を行っている。議員登院時には道路が遮(しゃ)断され、市内の渋滞がさらに激しくなる。このため、新議事堂センターは政府高官の多くが住むモスクワ郊外の超高級住宅地ルブリョフカに建設される予定だ。

今回却下された設計案はデベロッパーのミハイル・グツェリエフ氏が提出したもので、米国連邦議会議事堂によく似ている。以前の報道では、工事費は15億米ドルと推定されていた。