ロシアのメドベージェフ首相は22日、通貨ルーブルの下落に歯止めをかけるため、大手輸出企業に外貨売却を命じる方針を打ち出した。中央銀行と詳細を詰め、近く実行に移す。
政府は急激なルーブル下落を受けて、昨年12月にも国営の輸出大手5社に対して一定期間内に外貨を売却するよう命じた経緯がある。今回のケースでは、両替期限などの具体的内容はまだ明らかになっていない。
ロシアではルーブル為替相場が石油価格と連動する傾向が極めて強く、原油価格低迷の影響が大きい。これに欧米などからの制裁措置が加わり、昨年12月には史上最安値の1米ドル=78.8ルーブルを記録した。
その後5月に49ドルまで回復したものの、この夏の原油安で再び低下。24日には今年最低の1ドル=71.3ルーブルまで下落した。