2015/8/26

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

トルコ消費者信頼感指数、6年来で最低に

この記事の要約

トルコ統計局(TUIK)が21日発表した8月の消費者信頼感指数は62.35となり、前月の64.66から3.6%低下した。政情不安や国内の治安悪化、通貨リラ下落など、先行きの不透明感が広がる中、2009年4月以来で最低の水 […]

トルコ統計局(TUIK)が21日発表した8月の消費者信頼感指数は62.35となり、前月の64.66から3.6%低下した。政情不安や国内の治安悪化、通貨リラ下落など、先行きの不透明感が広がる中、2009年4月以来で最低の水準にまで落ち込んだ。信頼感指数は100を分岐点に、100を超えれば楽観的、下回れば悲観的な見通しを示す。

トルコでは与党・公正発展党(AKP)が、6月の議会選挙で議席の過半数を失ったことを受けて野党と連立協議を続けてきたが、18日になって交渉が決裂したと発表。11月1日に再び総選挙が行われることになった。しかし、再選挙でもAKPの過半数獲得が確実とは言えない情勢で、政局混迷が深まるとの懸念が強まっている。

また、少数民族のクルド人の独立を目指す武装集団「クルド人労働者党(PKK)」と政府との対立も先鋭化している。トルコが先月、シリアの「イスラム国(IS)」への爆撃と同時にイラク北部のPKK拠点の攻撃も開始したためだ。PKKはその直後、2013年の政府との停戦協定が事実上破棄されたと宣言。以来、治安当局との衝突が相次いでいる。

通貨リラは20日、連立交渉断念の報を受けて1米ドル=3リラの史上最低を更新した。過去1カ月で10%以上、年初以来で30%近く値を下げた。

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