2015/9/30

自動車

クロアチア、Eモビリティー普及促進に750万クーナ

この記事の要約

クロアチア政府は23日、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などEモビリティーの普及促進に向けた新たな購入者優遇措置を開始した。国庫から750万クーナ(約100万ユーロ)を拠出し、うち550万クーナを個 […]

クロアチア政府は23日、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などEモビリティーの普及促進に向けた新たな購入者優遇措置を開始した。国庫から750万クーナ(約100万ユーロ)を拠出し、うち550万クーナを個人による購入に、200万クーナを法人による調達に振り分ける。助成額は個人購入の場合で車両価格の40%、もしくは車種ごとにEVは最大7万クーナ、PHVは5万クーナ、ハイブリッド車(HV)は3万ユーロとなる。2輪車も対象とし、電動バイクやスクーターに7,500クーナから3万クーナを助成する。一方、法人に対しては70万クーナを上限とする。

今回の優遇措置は昨年4月と今年4月に続いて3回目の助成策となる。昨年4月以降に購入されたEモビリティー946台に対する助成額は3,400万クーナに上る。同国の2013年末時点の該当車両の登録台数はHVが457台、EVが161台だったのに対し、昨年末はHVが837台、EVが250台に拡大した。

一方、EV用充電スタンドの整備プロジェクト「ELEN」もクロアチア全土で進んでいる。プロジェクトリーダーのイビツァ・スコリツ氏によると、ELENは政府の助成事業とは独立して行われ、エネルギー供給会社HEPの子会社HEP Opskrbaが直接事業を担当する。

すでに終了した第一期の整備事業では、ザグレブ、コプリヴニツァ、ラビン、ヴコヴァル、オシエクの各都市に充電スタンドを設置した。計画では今年末までにザグレブに加え、ヴァラジュディン、リエカ、スプリト、オパティヤ、ドゥブロヴニク、シベニク、ウマグ、スラヴォンスキ・ブロドの各都市で新たに20の充電スタンドを設置。2020年までに、高速道路や主要道路沿いを含めて345カ所への設置を予定する。第一期の設備調達に際しては公共入札を実施しており、調達費用は300万クーナに上った。ELENでは今後も入札を実施するとしているが、期日は明らかにしていない。入札対象は高速道路上に設置する「急速充電スタンド」になるもようだ。ELENは同プロジェクトで欧州連合(EU)の助成制度を活用するとしている。(1HRK=17.73JPY)