自動車大手Volkswagen(VW、ヴォルフスブルク)グループのベルント・オスターロー事業所委員長(従業員代表のトップ)は22日、米国事業は「壊滅的」な状況にあると述べ、経営体制の現状を批判した。現地市場の特性を理解していないことが背景にあると指摘。製品に関する権限を独本社から各国や各地域の子会社に移管する必要があるとの認識を示した。
\米国市場は昨年、8%成長した。だが、VWブランドの現地販売台数は7%減少。シェアは2.6%にとどまった。
\同国で販売するVWのモデル数が少ないほか、顧客ニーズを把握していないことが背景にあるというのが、オスターロー事業所委員長の見方だ。問題の一例として、テネシー州チャタヌーガ工場で生産する中型車「Passat」のマイナーモデルチェンジを1年ごとに行っていないことを指摘した。「顧客が新車を購入したことを隣人が分かるようでなければならない」という米国の事情を本社の経営陣は理解していないという。
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