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2015/4/22

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ブラブラカー―独同業を買収―

この記事の要約

乗用車の乗合仲介事業を手がける仏ブラブラカー(パリ)は15日、独同業のカープーリング・コムをダイムラーなどの出資者から完全買収したと発表した。事業のグローバル化戦略の一環で、ドイツでは乗用車の乗合をすべての年齢層が安心し […]

乗用車の乗合仲介事業を手がける仏ブラブラカー(パリ)は15日、独同業のカープーリング・コムをダイムラーなどの出資者から完全買収したと発表した。事業のグローバル化戦略の一環で、ドイツでは乗用車の乗合をすべての年齢層が安心して利用できる移動手段として確立させる考えだ。買収金額など取引の詳細は明らかにしていない。

カープーリング・コムは「ミットファールツェントラーレ・デーエー(mitfahrzentrale.de)」「ミットファーレゲレーゲンハイト・デーエー(mitfahrgelegenheit.de)」の2サイトを通して乗合仲介サービスを展開している。ミットファーレゲレーゲンハイト・デーエーは2001年の設立で、14年の歴史を持つ。

同サービスでは、中・長距離を乗用車で移動する人が同じ目的地に行きたい人を同乗させるというもので、ミットファーレゲレーゲンハイト・デーエーなどは両者の仲介役を果たす。同乗者は運転者に低額の金銭を支払う。

カープーリング・コムは以前、仲介手数料を取っていなかったが、2年前から徴収を開始。ブラブラカーはこれに合わせて独市場に参入し、仲介料なしのサービスを開始した。

ブラブラカーでは同乗者が運転者に走行1キロメートル当たり平均5セントを支払っている。これをもとに計算すると、例えばシュツットガルト~フランクフルト間を相乗りする同乗者は10ユーロ強を支払うことになる。これは同区間の長距離路線バス(相場11ユーロ)とほぼ同じ水準で、高速鉄道ICE(66ユーロ)に比べると大幅に安い。

ブラブラカーは06年の設立で、現在欧州・アジアの計18カ国で2,000万人以上の会員を抱える。ドイツでは今回の買収により、市場シェアを90%に引き上げた。

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