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2015/4/22

経済産業情報

NFCスマホ決済の普及に期待、ベルリンでパイロットプロジェクト始動

この記事の要約

スマートフォンをレジでかざすだけで決済できるNFC(近距離無線通信)スマホ決済のパイロットプロジェクトが15日、首都ベルリンで始まった。小売大手数社と移動通信サービスの国内3大大手が立ち上げたもので、ドイツのNFCスマホ […]

スマートフォンをレジでかざすだけで決済できるNFC(近距離無線通信)スマホ決済のパイロットプロジェクトが15日、首都ベルリンで始まった。小売大手数社と移動通信サービスの国内3大大手が立ち上げたもので、ドイツのNFCスマホ決済プロジェクトではこれまでで最大。参加企業は利便性をアピールし同決済の浸透を図る考えだ。『南ドイツ新聞』が16日付で報じた。

小売大手のガラリア・カウフホーフ、カイザース・テンゲルマン、オビ、レアル、レーベ、ペニー、移動通信大手のドイツテレコム、テレフォニカ・ドイチュラント、ボーダフォンが立ち上げた。市内の小売店500カ所強で、同決済を利用できる。25ユーロまではスマホをかざすだけで支払いが終了する。25ユーロを超える場合は、暗証番号の入力も必要となる。

NFCスマホ決済のプロジェクトはこれまでも行われてきたが、大きな成果が出ておらず、消費者の大半は現金かカードで支払いを行っているのが現状だ。

ボーダフォンの顧客サービス担当者は、利便性の高さが消費者に理解されれば利用者が増えるとみている。これに対して消費者保護センターの関係者は、NFCスマホ決済では小売店によりアプリが異なり統一されていないことを指摘。複数のアプリをインストールして利用するのは面倒であり、利用のすそ野は広がらないとの見方を示した。