電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)が7月30日発表した2015年4-6月期(第3四半期)の継続事業の利益は前年同期比7%減の12億4,500万ユーロへと落ち込んだ。管理部門と火力発電設備部門を中心に従業員1万3,500人を削減する計画が影響。人員整理は利益を2億7,400万ユーロ押し下げた。
製造部門の利益は18億2,300万ユーロで、1%増加した。需要減に苦しむ火力発電設備部門は47%減の2億8,900万ユーロと振るわなかったものの、医療機器部門が23%増の5億4,900万ユーロと好調だったほか、送配電部門が6,700万ユーロの赤字から1億1,000万ユーロの黒字へと転換。インダストリー4.0の要となるデジタルファクトリー部門も8%増の4億3,600万ユーロと増益を確保し、製造部門の利益拡大に寄与した。
売上高は8%増の188億4,400万ユーロと大きく伸びた。ユーロ安がプラスに働いた格好で、為替の影響を除いた実質ベースでは3%の減収だった。新規受注高も名目ベースでは4%増の198億5,800万ユーロに拡大したものの、為替の影響を除いたベースでは5%落ち込んだ。