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2014/5/16

企業情報 - 自動車メーカー

フィアット・クライスラーが経営計画発表、「ジープ」てこ入れなど柱に

この記事の要約

伊自動車大手フィアットと米同業クライスラーの合併で発足した新会社「フィアット・クライスラー・オートモービルズ」は6日、向こう5年間の経営計画を発表した。クライスラーの主力SUV車「ジープ」とフィアットの高級車「アルファ・ […]

伊自動車大手フィアットと米同業クライスラーの合併で発足した新会社「フィアット・クライスラー・オートモービルズ」は6日、向こう5年間の経営計画を発表した。クライスラーの主力SUV車「ジープ」とフィアットの高級車「アルファ・ロメオ」のてこ入れを柱とする内容。これによって世界販売台数を18年に13年比60%増の700万台に引き上げ、フォルクスワーゲン、トヨタ、ゼネラル・モーターズを追撃する。

同社は世界7位の自動車メーカー。フィアットとクライスラーが1月に合併して誕生した。経営計画の発表は初めてで、その内容に大きな注目が集まっていた。

マルキオンネ最高経営責任者(CEO)によると、ジープは現在、米国だけで生産しているが、新興市場での販売拡大に向けて中国、ブラジル、インド、イタリアでの生産を開始し、18年には米国外で約半分を生産する体制に切り替える。新モデルも投入し、販売台数を向こう5年で年20%ずつ引き上げ、18年の100万台突破を目指す。

アルファ・ロメオは今年になって米国での販売を再開したばかりで、米高級車市場でメルセデス・ベンツ、BMW、アウディなどライバルに圧倒されている。この状況を覆し、新興市場などでの販売も増やすため、70億ドルを投じて8モデルを追加投入し、2013年に7万4,000台だった販売台数を40万台に引き上げる計画だ。また、フィアットの高級車「マセラティ」についても、18年の販売台数を13年の5倍の7万5千台に引き上げることを目指す。

フィアットとクライスラーは経営統合したが、会計は今年半ばをめどに統合する。フィアットが同日発表した2014年1~3月期の売上高は前年同期比12.3%増の221億ユーロだった。ただ、最終損益はクライスラー統合のコストがかさみ、3億1,900万ユーロの赤字となった。

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