欧州連合（EU）は9月29日、電気や水素、ガスといった自動車の代替燃料補給設備に関するEU指令を採択した。代替燃料補給設備の規格を域内で統一することや、加盟国にインフラ整備に関する目標の設定を義務付けることなどが柱となっている。EU加盟国は2016年末までに目標設定など国家戦略を提示することが義務付けられる。
電気自動車などの代替燃料車は、車両の価格が高い、燃料補給設備の整備が不十分、消費者の購入意欲が低い、という普及を妨げる3つの大きな障壁が悪循環を招いている。新EU指令により、燃料補給設備の整備を促進し、代替燃料車の普及につなげる。
EU指令は、電気、液化天然ガス（LNG）、天然ガス（CNG）、水素について補給設備の整備の指針を提示している。電気に関しては、市街地やその近郊で電気自動車を利用できる環境を整えるため、2020年までの公共充電スタンドの設置目標を策定するようEU加盟国に義務付けた。また、液化天然ガス（LNG）に関しては船舶用の代替燃料としての普及を促すため、主要な港や内陸港にLNG補給設備を整備するよう求めている。
