独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は2日、VWグループ全体の研究開発を統括するVWグループ・リサーチと蘭ナビゲーション機器大手のトムトムが自動運転システム用のデジタル地図の開発で協力すると発表した。車線に関する情報や交通信号機の位置など、より詳細でリアルタイムの情報を活用する高度自動運転システムの開発を目指す。
両社はナビゲーションデータ標準(NDS)をベースにしたコンセプトの開発に取り組んでいる。これにより、高額なハードウエアを必要としない拡張性のあるコスト効率の良い自動運転システムを提供できるようになると説明している。
■ トムトム、ボッシュにも地図情報を提供
トムトムは独自動車部品大手ボッシュにも地図情報を提供している。ボッシュのグループ会社で自動車用ソフトウエアなどを開発するボッシュ・ソフトテック(Bosch SoftTec)はドイツのハノーバーで開催されたIAA商用車見本市(9月25日~10月2日)で、トムトムの地図情報や交通情報を活用した運転支援システム「360°logiQ」を紹介した。
「360°logiQ」では、渋滞の最後尾に車両が近づくと自動的に速度を落として追突事故を回避する機能や、幹線道路で速度を調整する機能などがあり、運転の安全性や快適性をさらに改善することができる。