仏自動車大手のプジョーシトロエングループ(PSA)と中国同業の長安汽車集団は6日、中国での合弁生産で基本合意したと発表した。PSAは急成長する中国自動車市場で現地生産を強化し、先行する米ゼネラルモーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)を追撃したい考え。
\合弁会社はPSAと長安の折半出資で設立され、PSAブランドの乗用車と小型商用車を製造販売する。6日付けブルームバーグ通信が両社に近い筋の話として伝えたところによると、長安が2009年に買収したハルビン哈飛汽車工業集団の深セン工場(年産能力は10万台)を活用することを検討しているという。
\PSAは1985年に広州汽車集団、92年に東風汽車集団とそれぞれ合弁会社を設立したが、広州汽車との合弁事業は業績不振のため撤退した。中国乗用車市場におけるPSAの販売シェアは3.5%と、GMの16.3%、VWの13.5%に大きく水をあけられている。長安との合弁生産をテコに、20年には販売規模を200万台とし、シェアで10%を確保することを目指す。
\PSAと東風汽車集団の合弁会社である東風プジョーシトロエン自動車(DPCA)は、湖北省の武漢に2工場を持っており、プジョー「308」、「408」やシトロエン「C5」を生産している。PSAのフィリップ・バラン会長によると、DPCAの2工場の生産台数が能力上限の年45万台に近付いているため、第3工場の建設を検討しているという。
\