欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/1/19

総合 – 欧州経済ニュース

カタルーニャが9月に州議会選、スペインからの独立が争点に

この記事の要約

スペイン・カタルーニャ自治州のマス首相は14日、9月27日に州議会選挙を前倒しで実施すると発表した。スペインからの独立に向け民意を問う構えだが、独立に反対する中央政府とのあつれきが一段と深まることが予想される。 今後1年 […]

スペイン・カタルーニャ自治州のマス首相は14日、9月27日に州議会選挙を前倒しで実施すると発表した。スペインからの独立に向け民意を問う構えだが、独立に反対する中央政府とのあつれきが一段と深まることが予想される。

今後1年半以内に中央政府と独立に関する交渉を開始することを目標に掲げるマス首相は、議会で絶対安定多数を確保し交渉を有利に進めるため、独立推進勢力の結集を模索。自身が率いる「カタルーニャ集中と統一」(CiU)と、左翼共和党(ERC)など独立派政党との間で統一候補を立てる方向で協議を行ったが不調に終わり、独立に向けた共通の工程表で合意するのみにとどまった。

カタルーニャ州は昨年11月、中央政府の反対を押し切って独立の是非を問う非公式の住民投票を実施。独立賛成が約8割に達したが、投票率は約40%と低調だった。また、州政府が12月に実施した世論調査では独立反対が45.3%、賛成が44.5%となり、数年ぶりに独立反対派が支持派を上回った。

9月の選挙はカタルーニャ州にとって過去5年間で3回目の議会選挙となる。スペインのラホイ首相は訪問先のアテネで、国家が経済再建など課題を抱える中でカタルーニャ州が前倒し選挙を行うことは「適切とは思えない」と懸念を表明した。