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2010/3/31

ロシア

ルクオイル、09年営業益は29%減

この記事の要約

ロシアの石油大手ルクオイルが24日発表した2009年通期連結決算は、営業利益が前年比28.7%減の97億7,800万米ドルに後退した。純利益は23.3%減の70億1,100万ドル。ウラル原油平均取引価格が前年比で35%低 […]

ロシアの石油大手ルクオイルが24日発表した2009年通期連結決算は、営業利益が前年比28.7%減の97億7,800万米ドルに後退した。純利益は23.3%減の70億1,100万ドル。ウラル原油平均取引価格が前年比で35%低かったほか、米国の圧力で開発を放棄したイラン・アナラン油田で6,300万ドルの特別損失が発生し、収益を圧迫した。

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売上高は24.7%減の810億8,300万ドル。一方、グループの原油生産量は2.7%増の日量197万2,000バレルに達した。原油に天然ガスなどを加えた炭化水素のバレル当たり生産コストは14%減少し、原油価格の下落幅と比べ、利益の落ち込みを抑えることに成功した。

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原油輸出量も6.9%増の4,200万トンに拡大した。原油精製量は11.4%増の6,270万トンで、とくにロシア国外での精製量が50%以上伸びた。

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10-12月期の決算は、純利益が17億3,000万ドルで前年同期の16億2,000万ドルの赤字から黒字に転換、売上高は32%増の243億ドルだった。ウラル原油価格が前年同期に比べ33%上昇したことが寄与した。

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今年の投資額は3割増へ

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ルクオイルはまた、今年の投資額を前年比30%増の85億ドルと計画していることを明らかにした。このうち約30億ドルをイラクや西アフリカなど外国での開発に充て、外国生産を強化する。「西アフリカはロシアに比べ、税負担が3分の1で済む」(フェドゥン副社長)ためで、同社は2015年に外国での生産量を09年比で倍増させ、同年の純利益をやはり倍増の150億ドルまで伸ばしたい考え。

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