2011/12/14

ロシア

日本板硝子、ロシアで省エネガラスを合弁生産

この記事の要約

ナノテク国策企業のロスナノが日本板硝子および欧州復興開発銀行(EBRD)と合弁で、断熱効果の高いガラスを生産する計画だ。国内のエネルギー利用効率化を目指す政策の一環だ。\ 日本板硝子は現地子会社ピルキントン・グラスLLC […]

ナノテク国策企業のロスナノが日本板硝子および欧州復興開発銀行(EBRD)と合弁で、断熱効果の高いガラスを生産する計画だ。国内のエネルギー利用効率化を目指す政策の一環だ。

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日本板硝子は現地子会社ピルキントン・グラスLLCを複層ガラスのロシア最大手であるSTiSと合併させる。これにより、ロシアでフロートガラスから川下加工事業までを手がける唯一の総合メーカーが誕生する。ロスナノとEBRDは、合併後の新会社の工場新設費用を負担する代わりに少数株を獲得する。

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EBRDのプレス発表によると、投資規模はロスナノが7,000万ユーロ(28億ルーブル)、EBRDが3,500万ユーロ(14億ルーブル)。合弁会社の投資総額は推定118億ルーブルに上るが、不足分についてはロスナノによる資金提供(8,000万ユーロ)や融資などでまかなう方向という。

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合弁会社に対する持ち株比率は明らかにされていない。

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新工場の建設地は、モスクワ市の南東50キロメートルに位置するラメンスコエだ。ピルキントンが操業する工場に隣接して設置される。同時に既存工場の設備近代化も実施する。

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新工場では高品質ガラスを年間24トン生産する能力を整備する。このうち10万トンが、5~500ナノメーターの特殊コーティングを施した複層ガラスとなる見通しだ。このガラスを用いると、一般のガラスに比べて熱の損失が70%抑えられるという。

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ルスナノは、国内で大量に生産することで価格が下がり、高品質ガラスの普及を後押しできるとみる。また、「このような措置を重ねることで、ロシア全土で大規模な省エネ計画をスタートさせることができる」とその意義を強調した。

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