2011/12/21

ロシア

「原子力エネルギーはいま、興隆期に」=プーチン首相

この記事の要約

モスクワの北300キロメートルのウドムリャにあるカリーニン原子力発電所で12日、新設の第4号炉が正式に稼動した。稼動を記念する式典に出席したプーチン首相は「原子力エネルギーはいま、興隆期にある。ルネッサンスとも言うべき新 […]

モスクワの北300キロメートルのウドムリャにあるカリーニン原子力発電所で12日、新設の第4号炉が正式に稼動した。稼動を記念する式典に出席したプーチン首相は「原子力エネルギーはいま、興隆期にある。ルネッサンスとも言うべき新しい局面を迎えている」と話し、原子力産業を推進する政府の姿勢を改めて確認した。

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1986年のチェルノブイリ原発事故の反動でロシアの原子力産業は長らく停滞していたが、ここ数年は政府が同産業の復活を強力に推進している。国内消費電力の電源内訳で、原子力は現在17%を占めるが、政府はこれを今後20年で25%まで拡大する目標だ。

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プーチン首相は先に、原子力産業の大きな成長を図る20年計画を発表し、同産業の推進を先端技術産業の振興の一環と位置づけている。ロシア原子力公社(ロスアトム)のキリエンコ社長も、2030年までに国内で38基、国外で28基の原子炉設置工事の受注を目指すと話している。

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ロスアトムの原子力設備建設子会社、アトムストロイエクスポルトは今年9月稼動したイラン初の原発、ブシェール発電所の第1号機を設置した。ロシア政府はこれについて、国際条約に則った取引と主張。使用済み核燃料はすべてリサイクル加工目的でロシアに輸送するようイラン政府に約束させ、軍事転用を防ぐとしている。

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ただ、ウラン濃縮計画の撤回を求めてイランへの圧力を強めている米国など西側諸国は、ブシェール原発の稼動に懸念を強めている。

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