2013/10/9

チェコ・スロバキア

苦境続くスロバキア建設業界、住宅建設では明るさも

この記事の要約

スロバキアの建設業界で低迷が続いている。1-7月期の完成工事高は21億6,000万ユーロと、前年同期から10.6%落ち込んだ。ただ、住宅建設市場に限っては明るい兆しが見えている。第1四半期の新規住宅着工件数は前年同期比2 […]

スロバキアの建設業界で低迷が続いている。1-7月期の完成工事高は21億6,000万ユーロと、前年同期から10.6%落ち込んだ。ただ、住宅建設市場に限っては明るい兆しが見えている。第1四半期の新規住宅着工件数は前年同期比20%、第2四半期には同40%の増加をそれぞれ示した。

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2012年の住宅着工件数は1万3,100件で、前年から3%増加した。住宅完成件数は前年比4%増の1万5,255件だった。新規に建設された住宅の3分の1は首都ブラチスラバに集中した。ブラチスラバの1平方メートルあたりの住宅価格は1,700ユーロと、ニトラ(590ユーロ)、トレンチーン(640ユーロ)、バンスカー・ビストリツァ(720ユーロ)、コシツェ(900ユーロ)など他都市を大きく引き離している。

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スロバキア・チェコ系投資会社ペンタの広報担当者、ダンコ氏によると、住宅価格はブラチスラバ、トルナバ、ニトラなど少数の例外を除いて下落トレンドに歯止めがかかっていないため、大型の住宅建設プロジェクトはブラチスラバに集中する傾向にある。同氏によると、以前は資産として、あるいは投機目的で住宅を購入する人が多かったが、最近では自身が居住するため購入するケースが増えているという。

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ブラチスラバでは、大型の住宅開発プロジェクトが相次いで発表されている。ペンタはブラチスラバ北部のノヴェー・メストに総戸数330戸の住宅団地を建設する計画。投資会社J&Tは住宅と商業施設が入居する高層ビルパノラマシティを、不動産開発大手クレスコは15億ユーロを投じて計800戸の集合住宅と戸建て住宅を建設する計画だ。

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ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ
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