2013/11/13

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

クロアチアへの直接投資が低迷

この記事の要約

外国からのクロアチアへの直接投資が低迷している。投資額は2008年に42億4,590万ユーロに達し過去最高となったが、世界金融危機の余波で10年には3億1,780万ユーロに激減。その後回復に転じたものの、昨年は10億6, […]

外国からのクロアチアへの直接投資が低迷している。投資額は2008年に42億4,590万ユーロに達し過去最高となったが、世界金融危機の余波で10年には3億1,780万ユーロに激減。その後回復に転じたものの、昨年は10億6,700万ユーロと金融危機前の水準には程遠い状況だ。同国は今年7月に欧州連合(EU)に加盟したが直接投資に追い風は吹いておらず、今年の投資額は昨年を下回る可能性も指摘されている。

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1993年以降にクロアチアが受け入れた外国直接投資は272億8,350万ユーロ。国別の累計投資額はオーストリアが70億1,610万ユーロで最も多く、オランダが40億7,090万ユーロ、ドイツが33億1,810万ユーロで続く。セクター別では金融が87億340万ユーロ、卸売・小売が26億6,970万ユーロ、不動産が19億4,250万ユーロなどとなっている。対クロアチア直接投資の大部分は国営銀行の民営化に伴い実施されたもので、新規投資は低水準にとどまっているのが現状だ。

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外国からの投資を呼び込むためには疲弊した国家財政を建て直し、経済を成長軌道に乗せることが不可欠となるが、道のりは険しい。ウィーン国際経済比較研究所のグリゴロフ研究員は、クロアチアが実質成長率3%を達成できるのは早くても16年以降になるとの見方を示すとともに、同国には民間部門の活性化と輸出産業の振興、国家主導の開発プロジェクトが必要だと指摘している。

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