2014/9/3

ポーランド

欧州石炭最大手KW、従業員2万人削減へ

この記事の要約

欧州連合(EU)の石炭最大手でポーランド国有のコンパニア・ヴェングロヴァ(KW)が、全従業員の3分の1を超える2万人の人員削減を計画している。人件費を削減して倒産を回避する狙いで、生産量は年3,000万トンを維持する。ミ […]

欧州連合(EU)の石炭最大手でポーランド国有のコンパニア・ヴェングロヴァ(KW)が、全従業員の3分の1を超える2万人の人員削減を計画している。人件費を削減して倒産を回避する狙いで、生産量は年3,000万トンを維持する。ミロスワフ・タラス社長が28日に明らかにした。

定年・任意退職と炭鉱売却で、従業員数を5万5,000人から3万5,000人に減らす。また、◇14炭鉱のうち4カ所を売却◇石炭の在庫590万トンを減らす――ことで、流動資金を調達する。

国内発電事業者の石炭在庫が過去最高水準の650万トンに上っている現状から、KWでは新しい販売先としてウクライナの公益企業に注目している。

ウクライナでは炭田地帯である東部二州で戦闘が続き、7月の石炭生産は前年同月より27%少ない388万トンに縮小した。

KWは昨年、石炭販売事業の不振で10億ズロチの損失を計上した。これを受けてトゥスク首相が今年4月、石炭会社として採算性が最も高いボグダンカ炭鉱の社長を務めたタラス氏を新社長に抜擢した。