欧州復興開発銀行(EBRD)は23日、セルビア預金保険公社(DIA)に対し、2億ユーロのスタンドバイ・クレジットを発行すると発表した。同国金融部門の安定性強化を支援する狙い。同時に、ルクセンブルグ政府とEBRD株主特別基金(SSF)も技術協力資金を無償供与する。
EBRDは、◇付保預金を効果的かつ確実に保護◇預金保険規正法の整備◇金融セクターに残る課題の解決を支援――を通じてセルビア金融部門の安定性を高めることで信用が向上し、新たな投資を呼び込む地盤が築けるとみている。
EBRDは国際通貨基金(IMF)や世界銀行とともに、セルビア当局との間で事前交渉を重ねた。その結果、DIAの役割を明確にし、その業務能力を拡大する目標で一致した。具体的には、法改正・機構改革を実施し、最良事例にならった破たん処理・預金保険制度を導入することで、金融インフラを強化する。
ルクセンブルグ政府とSSFによる資金供与では、制度構築、人材育成などの技術支援が予定されている。