2015/5/27

総合・マクロ

債務返済なければ提訴も、ロシアがウクライナをけん制

この記事の要約

ロシアのシルアノフ財務相は20日、ウクライナ議会が対外債務の返済を一時凍結する法案を可決したことについて、債務が返済されない場合は国際司法裁判所への提訴もありうると明言した。プーチン大統領も「責任感のかけらも感じられない […]

ロシアのシルアノフ財務相は20日、ウクライナ議会が対外債務の返済を一時凍結する法案を可決したことについて、債務が返済されない場合は国際司法裁判所への提訴もありうると明言した。プーチン大統領も「責任感のかけらも感じられない」と批判しており、両国関係はこれまで以上に悪化しそうだ。

ウクライナ議会は19日、国外投資家に対する国債の利払い・償還を来年6月末まで凍結する法案を可決した。ポロシェンコ大統領が署名すると施行される。

シルアノフ財務相は記者団に対して、現時点で提訴の理由はないとしながらも、ウクライナが6月に期限を迎える7,500万ドルの利払いを実行しない場合は「法的手段に訴える」と述べた。ロシアは親露派の前ヤヌコービッチ政権時代に総額30億ドルの融資を実施。12月に償還を迎える。

ウクライナは現在、債務再編を求めて国外の債権者と協議している。今回の法案は債権者から譲歩を引き出すことが狙いとみられる。