郵便・物流大手のドイツポストDHLは9日、電気自動車(EV)のベンチャー企業ストリート・スクーターを買収すると発表した。買収金額は公表していない。カルテル当局の認可を得て取引が成立する。
ストリート・スクーターはアーヘン工科大学(RWTH)のスピンオフ会社で2010年に設立された。2013年からこれまでに約200台のEVを生産している。ドイツポストDHLはストリート・スクーターの開発・生産権および従業員(約70人)を引き継ぐ。
ストリート・スクーターはドイツポストDHLとは2011年から協力関係にあり、2012年にはドイツポストのニーズに応じて開発したEVのプロトタイプを発表した。
ドイツポストは2013年からストリート・スクーターのEVを書簡や小包の配達業務に投入している。現在はドイツ国内で約50台を業務に使用しており、2015年初めから100台以上に増やす計画。
ドイツポストは「ゴー・グリーン」プログラムを展開しており、同社の二酸化炭素(CO2)排出量を2020年までに2007年比で30%減らす目標を掲げている。現在、世界で約1万1,800台の代替燃料車を投入しており、うち300台以上が電気自動車であるという。