欧州自動車産業情報、メーカーの動向、最新技術の情報を配信

2011/3/11

クローズアップ

インテリジェント・エナジー

この記事の要約

英国のクリーンエナジー・エンジニアリング会社。燃料電池や水素製造技術を法人向けに提供している。ボーイングによる世界初の燃料電池有人飛行機に燃料電池システムを提供した実績を持つほか、燃料電池を搭載したロンドンタクシー(ブラ […]

英国のクリーンエナジー・エンジニアリング会社。燃料電池や水素製造技術を法人向けに提供している。ボーイングによる世界初の燃料電池有人飛行機に燃料電池システムを提供した実績を持つほか、燃料電池を搭載したロンドンタクシー(ブラックキャブ)の開発プロジェクトに参加している。スズキがこのほど欧州統一型式認証(WVTA)を取得した燃料電池スクーターの開発にも協力した。

\

従業員数は約150人で、本社は英中部のラフバラ(Loughborough)に置く。ロンドンにオフィスがあるほか、米ロングビーチにも拠点を持つ。また、インドのバンガロールと大阪にもオフィスを構えている。

\

\

同社の設立は、英ラフバラ大学に由来する。同大学では1980年代終りにプロトン交換膜(PEM)燃料電池を開発し、1995年に英国で初めて、キロワットレベルのPEM燃料電池スタックの製造に成功した。同研究成果の商用化に向け、ベンチャー企業Advanced Power Sources(APS)としてスピンアウト。その後、2001年に民間資本を受け入れ、インテリジェント・エナジーが設立された。

\

同社は2003年に水素燃料の製造・供給技術を得意とする米Element One Enterprisesを買収し、ロンドンビーチに拠点を築いた。

\

2004年4月には米軍需産業に強い米ニューメキシコ州のMesoFuelを買収し、ロンドンビーチの事業に統合した。

\

 

\

同社は現在、◇航空・防衛産業、◇分散型発電および携帯用電源、◇石油・ガス、◇輸送機器(Motive power)の4分野で、法人向けにカスタムメイドのシステムを提供している。

\

\

燃料電池を搭載したタクシーは2012年にロンドンで開催されるオリンピックに合わせて投入される見通し。同プロジェクトでは、ロンドンタクシーインターナショナル(LTI)、英ロータス、英政府機関の技術戦略委員会(TSB)と協力している。

\

\

■ スズキ、燃料電池スクーターで欧州統一型式認証(WVTA)を取得

\

\

スズキは3月9日、英国で実証試験中の燃料電池スクーター「バーグマン・フューエルセル・スクーター」が欧州統一型式認証(WVTA)を取得したと発表した。同モデルは同社のスクーター「バーグマン」をベースに開発したモデルで、空冷式燃料電池を搭載している。

\

同社は2010年2月から、英技術戦略委員会(TSB)が主導する燃料電池車の実証試験に参加。その性能が認められ、1台ごとに与えられる個別認証とは異なる、統一型式認証を取得した。今後は、欧州域内の水素燃料スタンドの普及などに合わせて、燃料電池スクーターの販売に注力する方針を示している。

\
企業情報 - 自動車メーカー
一般・技術・その他 (旧)
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |