欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/12/1

EUその他

欧州委、エアバスとサフランのロケット事業統合を承認

この記事の要約

欧州委員会は11月26日、欧州の航空宇宙防衛大手エアバス・グループと仏同業サフランがロケット事業を統合し、合弁会社を設立する計画を条件付きで承認したと発表した。 エアバスとサフランは6月、折半出資での合弁会社で合意してい […]

欧州委員会は11月26日、欧州の航空宇宙防衛大手エアバス・グループと仏同業サフランがロケット事業を統合し、合弁会社を設立する計画を条件付きで承認したと発表した。

エアバスとサフランは6月、折半出資での合弁会社で合意していた。米スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)など、低価格を掲げてロケット分野に参入した新興企業に対抗し、ロケット開発、打ち上げのコストを圧縮するのが狙い。主にエアバスはロケット開発と打ち上げ部門を、サフランはロケットエンジン部門を持ち寄る。

欧州委は競争上の観点から同計画の可否を審査した結果、サフランの人工衛星の姿勢制御用スラスタ部門を合弁の対象外とすることや、合弁会社が衛星用光学機器向け炭素複合シリンダー、大気圏再突入時の耐熱システムなど一部の製品をサフランの既存顧客に供給し続けることを条件に承認した。

両社は事業統合に伴い、将来的に欧州のロケット打ち上げ会社アリアンスペースを買収する方針だが、これは今回の審査には含まれていない。