フランクフルト国際空港の運営会社であるフラポートは11月25日、ギリシャの民営化当局HRDAFが実施した国内14地方空港の民営化入札に現地企業コペロウゾス・グループと共同で応札し、運営権を取得したと発表した。入札にはアルゼンチン企業ホールディング・コーポレーション・アメリカとギリシャのエンジニアリング企業メタカの連合と、仏建設大手ヴァンシとギリシャ企業エラクターの連合も参加していたが、フラポートとコペロウゾスが12億3,000万ユーロと最高額を提示し、競り勝った。
落札した14空港にはロードス島、コルフ島、ミコノス島、サントリーニ島といった有名観光地の空港が含まれる。対象空港の昨年の利用者数は計1,910万人に上った。
フラポートは事業の国際化を進めており、現在ペルーのリマ空港、ロシアのサンクトペテルブルク空港、トルコのアンタルヤ空港に資本参加している。9月にはスロベニアのリュブリャナ空港の資本75.5%を、国営会社を中心とするコンソーシアムから買収することで合意した。今回の入札では40年にわたる運営権を取得した。
ギリシャは債務危機で国際通貨基金(IMF)とEUから金融支援を受けた際、債務削減に向けて国有資産の民営化を義務づけられており、これに基づいて今回の入札を実施した。