欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/9/1

東欧・ロシア・その他

ロシア経済省、15年成長見通しを1%に下方修正

この記事の要約

ロシア経済省は8月26日、2015年の経済成長見通しを当初予測の2.0%から1.0%に引き下げた。ロシアのウクライナ紛争介入に対する欧米の制裁強化で、経済的な打撃を回避できなくなったと判断し、下方修正を迫られた。 14年 […]

ロシア経済省は8月26日、2015年の経済成長見通しを当初予測の2.0%から1.0%に引き下げた。ロシアのウクライナ紛争介入に対する欧米の制裁強化で、経済的な打撃を回避できなくなったと判断し、下方修正を迫られた。

14年のGDPは1~3月期が0.9%増、4~6月期が0.8%増で、上げ幅は金融危機後で13年1~3月期に次ぐ低水準に縮小した。ただ、経済省は14年通期の予想成長率を0.5%に据え置いた。国際通貨基金(IMF)は7月、同成長率を当初の1.3%から0.2%に下方修正していた。

ロシアが経済制裁の対抗措置として欧米からの野菜・果物などの輸入を禁止したことから、物価が予想以上に上昇するとの見方も強まっている。経済省は年末時点のインフレ率を当初予測の6.0%から7.0~7.5%に、15年も同5.0%から6.0~7.0%に引き上げた。財務省も、同国のエネルギー輸出への依存度が大きいため、原油価格が1バレル当たり100米ドルを割り込めば経済打撃が大きくなるとの懸念を示している。