キプロス最大手銀行であるキプロス銀行の10億ユーロの増資計画が8月28日、株主総会で承認された。同行は資本増強によって経営再建を進めると同時に、欧州中央銀行(ECB)
が実施する銀行ストレステスト(健全性審査)に備える。
キプロスの金融危機で経営が悪化したキプロス銀行は、政府がEUなどから受けた金融支援を活用して救済され、10万ユーロを超える大口預金者の預金額を47.5%削減するなどして再建に取り込んでいる。その結果、経営は安定化に向かい、27日に発表した2014年4~6月期(第2四半期)決算で5,000万ユーロの純利益を計上し、2期連続で黒字となった。
承認されたのは株主割当増資。既存株主に41億6,000万株の新株を1株当たり0.24ユーロで発行する。これによって中核的自己資本比率を11.3%から15.1%に増強する。