2011/5/4

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ブルガリア国営たばこ、9月に民営化

この記事の要約

ブルガリアの民営化監督局は4月26日、国営たばこ会社ブルガルタバクの民営化計画を明らかにした。当局は政府が保有する同社の株式79.83%の入札予定を5月10日に官報で公示する。入札書類の購入期限は6月10日で、8月末に買 […]

ブルガリアの民営化監督局は4月26日、国営たばこ会社ブルガルタバクの民営化計画を明らかにした。当局は政府が保有する同社の株式79.83%の入札予定を5月10日に官報で公示する。入札書類の購入期限は6月10日で、8月末に買収案提出を締め切り、9月に売却先を決める。最低応札価格は設けず、最高額の提示先に売却する方針だ。

\

応札企業の条件は、◇たばこ製品の年間売上高が過去3年の決算で10億ユーロに達している◇たばこの年間加工能力が1万2,000トン◇紙巻きたばこの年間生産能力が350億本であること。投資会社の場合、同規模のたばこ事業者に出資しており、投資額が3,000万ユーロを超える――が条件となる。ブルガルタバク買収への関心は高く、日本たばこ産業の国際部門JTインターナショナル(JTI)、韓国KT&G、米フィリップモリスのほか、少なくとも3つの投資会社が関心を示していると見られる。

\

政府は当初、2010年中にブルガルタバクの売却先を決定することを目指していたが、予定が大幅に遅れた。今年は同社や軍需・産業機械のVMZなど、経営不振の国営企業の民営化が必須課題となっている。

\

\

■1-3月期は黒字転換

\

\

ブルガルタバクが4月27日発表した今年1-3月期決算は、純利益が132万レフとなり、167万レフの赤字となった前年同期から黒字転換した。たばこ物品税の引き上げがなかったことや輸出が回復したことが奏功し、売上高は前年同期比67%増の690万レフに拡大。一方、労働コストは4%、減価償却費は38.5%減少し、収益増に貢献した。

\

輸出量は35億本で前年同期から10億本増加。今年通期では前年比19%増の155億本の輸出を目指している。(1BGN=61.23JPY)

\