金融危機に陥っているベラルーシへの支援問題をめぐり、ロシアのアレクセイ・クドリン副首相兼財務相は5月24日、旧ソ連6カ国が加盟するユーラシア経済共同体(EAEC)からベラルーシ政府が緊急融資を受ける条件として、国営企業の民営化により75億米ドルを調達することに同意したと発表した。
\クドリン財務相によると、EAECは今月4日、危機対策基金から今後3年間で総額およそ30億ドルをベラルーシに供与することを正式に承認する見通し。今年は12億4,000万ドルを供与し、第1回目の融資として8億ドルが11日までに支払われる。EAECは支援の条件として、ベラルーシ政府に対し今後3年間にわたって国営企業の民営化を実施し、毎年少なくとも25億ドルを調達することを求めている。
\ベラルーシではルカシェンコ政権の財政支出拡大などで、外貨準備が急減。対ドルで5割に達する通貨切り下げに追い込まれるなど、金融危機が深刻化している。物価の急激な上昇を懸念する市民は食料品や日用品のパニック買いに走り、ガソリン価格も大幅に上昇するなど混乱が広がっている。
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