中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2011/10/5

ロシア

送ガス管遮断時はLNGで代替を=韓国、ロシアに求める

この記事の要約

ロシアから北朝鮮経由で韓国に天然ガスを供給するパイプラインの建設計画をめぐり、韓国ガス公社朱剛秀(チュ・ガンス)社長は9月26日、パイプラインが遮断より天然ガスの供給が途絶した場合には、同価格で液化天然ガス(LNG)を提 […]

ロシアから北朝鮮経由で韓国に天然ガスを供給するパイプラインの建設計画をめぐり、韓国ガス公社朱剛秀(チュ・ガンス)社長は9月26日、パイプラインが遮断より天然ガスの供給が途絶した場合には、同価格で液化天然ガス(LNG)を提供するようロシア側に求めていることを明らかにした。

\

国会の知識経済委員会で行われた国政監査に出席した同社長は、ロシアと天然ガスの売買協定を締結するに当たっては、ロシア側がガス供給に全面的な責任を負うという条項を盛り込むこと目指していると説明。何らかの理由でパイプライン経由のガス供給が中断した場合には、船舶輸送によりLNGを提供するよう求めると述べた。

\

天然ガスのパイプラインをロシア極東から北朝鮮を経由して、韓国まで延ばす計画は、2008年に李明博大統領とメドベージェフ大統領が首脳会談した際に合意し、その後、韓国ガス公社とロシアのガスフロムが検討を進めてきたが、計画の実施には北朝鮮の合意が必要なため、これまで具体的な進展はなかた。しかし、金正日国防委員長が8月にロシアを訪問してメドベージェフ大統領と首脳会談を行った際、計画に原則的に合意したことから、実現に向けた動きが活発化している。2008年に知識経済委員会がまとめた推計によると、30年間の天然ガス購入契約や、ガス供給網の建設などで、プロジェクト総額は1,000億米ドルに上る見通しだ。

\