2011/10/5

ハンガリー

ハンガリー景況感が悪化、過去1年半で最低に

この記事の要約

ハンガリー経済研究所(GKI)が9月25日発表した9月の景況感総合指数は、前月比2ポイント減のマイナス20.9ポイントとなり、5カ月連続で低下した。これは過去18カ月で最低の水準だ。\ 事業者の景況感はマイナス11.7ポ […]

ハンガリー経済研究所(GKI)が9月25日発表した9月の景況感総合指数は、前月比2ポイント減のマイナス20.9ポイントとなり、5カ月連続で低下した。これは過去18カ月で最低の水準だ。

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事業者の景況感はマイナス11.7ポイントと、前月から0.4ポイントの微減にとどまった。一方で消費者はマイナス47.2ポイントで、6.5ポイントの大きな落ち込みを示した。

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事業者景況感を業界別にみると、不振の建設業がさらに悪化。製造業と流通業が改善したものの、完全には相殺できなかった。

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製造業は今後の生産予測で悲観的な見方が増えたが、全体としては景況感が改善した。建設業は過去3カ月の完成工事高および受注残高の双方が後退した。流通業は売上高が改善し、在庫が微減したが、受注の見通しは暗くなっている。サービス業は現在の業況がやや改善したが、今後の売上見通しは大きく悪化した。

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値上げを予定している企業の比率は、製造業では変化がなかったが、流通業ではやや増加した。建設業は値下げを予定している企業がさらに増加した。

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ハンガリー経済の見通しは、製造業を除く全業界で悪化した。消費者景況感は1年近くにわたり下降を続けてきたが、9月はその勢いが増した。金銭・貯金の余裕がないと考える人が前月に比べて急激に増加。インフレ期待も大きく上昇した。一方で、耐久消費財の購入意欲はわずかに上向いた。

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ハンガリー景況感指数は、GKIとオーストリア銀行大手のエルステが共同で調査してまとめている。

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