2012/9/5

CIS諸国

ウクライナが燃料転換プロジェクトを実施、天然ガスの輸入削減狙う

この記事の要約

ウクライナのアザロフ首相は8月29日、国産の石炭を活用することで天然ガスの輸入を年間30億立方メートル以上減らし、約12億米ドルを節減できるとの見方を示した。中国開発銀行から調達する資金でプロジェクトを実行に移す。また、 […]

ウクライナのアザロフ首相は8月29日、国産の石炭を活用することで天然ガスの輸入を年間30億立方メートル以上減らし、約12億米ドルを節減できるとの見方を示した。中国開発銀行から調達する資金でプロジェクトを実行に移す。また、一般世帯向け温水・暖房用天然ガスへの補助金引き下げで、1億5,000万フリブナの支出削減が実現する見通しだ。

\

首相は、プロジェクト実現で近い将来、石炭の需要が最大1,000万トン拡大すると話した。これにより、1万5,000人の雇用創出を見込む。火力発電所の熱源を石炭水スラリーに転換することや、褐炭・ビチューメンのガス化プラント設置が計画されている。

\

首相によると、今年1-7月のウクライナにおける石炭生産は前年同期比6%増の5,000万トンに達した。年初からの天然ガス輸入量は120億立方メートル近く減り、国内消費量も約30億立方メートル縮小した。国内の石炭・ガス生産の拡大が貢献したという。

\

政府はすでに、ナフトガス・ウクライニーと中国開発銀行の間で結ばれた36億5,600万ドル(285億フリブナ)の融資契約を承認済みで、議会も国による信用保証を許可する決議を行っている。

\

ウクライナのエネルギー石炭省と中国開発銀行は7月13日、天然ガスから石炭への転換に向けた提携協定に調印した。同協定では、中国製技術を採用する代わりに開発銀がプロジェクトの総費用と同じ規模の融資枠を設定することが定められた。(1UAH=9.58JPY)

\
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |