2014/2/12

総合・マクロ

中東欧景況感の改善続く、14年上半期の見通し明るく

この記事の要約

中東欧で事業を展開する外国企業の景況感が引き続き改善している。オーストリア管理銀行(OeKB)が5日発表した1月の中東欧景況感指数は85.3となり、前回調査(10月)から1.2ポイント上昇。昨年半ば以降の穏やかな回復が維 […]

中東欧で事業を展開する外国企業の景況感が引き続き改善している。オーストリア管理銀行(OeKB)が5日発表した1月の中東欧景況感指数は85.3となり、前回調査(10月)から1.2ポイント上昇。昨年半ば以降の穏やかな回復が維持された。今後6カ月の見通しが明るくなっていることが理由だ。

今後6カ月の景況見通しが2ポイント増の87.2に上昇した。現況判断も83.2と前回調査の高い数値を維持した。

国別ではポーランドの景況感が最も良好で、ロシア、チェコ、スロバキア、ルーマニアがこれに続いた。

10月に比べて改善が顕著だったのはセルビアとスロベニア。ハンガリーでは景況感指数が3回連続で上昇したものの、金融サービス業者を中心に依然として厳しい状況が続いている。

政治的混乱の続くウクライナは8.8ポイント減の75.1へと大きく低下した。

業界別で中東欧事業への満足度が最も高いのは保険業界だった。流通、運輸、製造も良好だった。金融業界は、現況判断、景況見通しの双方で前回の数値を上回ったが、保険業界に比べると状況は厳しく、追加投資にも慎重だ。

不動産業界は中東欧事業の評価が大きく低下しているが、各国の景気によってばらつきがある。ポーランド、ロシア、チェコなど景況感が全体として良好な国では不動産業界も一定の業績を保っている。