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2010/3/10

経済産業情報

低炭素都市プロジェクト、ルール地方で立ち上げ

この記事の要約

かつて炭鉱都市として栄えたルール地方で6日、低炭素都市の実現をめざす環境プロジェクト「InnovationCity Ruhr」が立ち上げられた。今後モデル都市を選定してエネルギー効率改善や二酸化炭素(CO2)削減につなが […]

かつて炭鉱都市として栄えたルール地方で6日、低炭素都市の実現をめざす環境プロジェクト「InnovationCity Ruhr」が立ち上げられた。今後モデル都市を選定してエネルギー効率改善や二酸化炭素(CO2)削減につながるあらゆる技術を投入、その効果を検証していく。プロジェクトは期間10年で、CO2排出量を現在の半分以下に減らすという数値目標を掲げている。

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InnovationCity Ruhrプロジェクトは、ルール地方を欧州の最先端地域に発展させることを目指す民間団体「Iniviativekreis Ruhr」が主導するもので、ドイツ銀行、エーオン、ホーホティーフなど59社が参加する。草案によると、人口5万人ほどの地区をモデル都市に選び、パッシブハウス(超省エネ住宅)への建て替え、ヒートポンプ、熱電併給システム(コジェネレーション)、小型風力発電、ソーラー発電など環境技術の導入のほか、電気自動車500台を投入し実用試験を行う。予算規模などの詳細は未定だが、ルール地方のあるノルトライン・ヴェストファーレン州も資金の一部を援助する意向だ。

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プロジェクトのモデル都市は立候補制で選出する。参加資格は「ルール地方の平均的な都市(自治体)」で、土地面積の3分の2が住宅地、3分の1が商業地ないし工業地というのがおおよそのラインとなる。工業地や農地・森林が大半を占める地区は対象とならない。Initiativekreis Ruhrは今月21日に立候補の受付を開始し、今秋をめどにモデル都市を決定する考えだ。

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