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2010/6/9

企業情報

RWE AG―世界最大の洋上風力発電パーク、Siemensなどと建設へ―

この記事の要約

エネルギー大手の独RWE(エッセン)は4日、電機大手Siemens、ミュンヘン市エネルギー公社(SWM)と共同で英ウェールズ沖に風力発電パークを設置すると発表した。出力は世界最大の576メガワット。投資総額は20億ユーロ […]

エネルギー大手の独RWE(エッセン)は4日、電機大手Siemens、ミュンヘン市エネルギー公社(SWM)と共同で英ウェールズ沖に風力発電パークを設置すると発表した。出力は世界最大の576メガワット。投資総額は20億ユーロ超で、RWEが60%、SWMが30%、Siemensが10%を分担する。

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Gwynt y Môr(ウェールズ語で「洋上の風」の意)と命名された同発電パークはリバプール湾の沖合18キロメートルの海域に建設される。総面積は124キロ平方メートルで、出力3.6メガワットのSiemens製タービンが160基、設置される。Siemensはこれに伴い総額12億ユーロの受注を獲得した。

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建設は2011年末に始まり、2014年に終了する。送電開始は2013年の予定。完成後の年間発電量は1,950ギガワット時となる見通しで、約40万世帯の消費電力を賄うことができる。

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タービン設置には専用船2隻を投入する計画で、RWEの再生可能エネルギー子会社RWE Innogyは昨年末、1隻目をドイツの造船会社に発注した。2隻目は韓国の大宇造船海洋に発注する。発注規模はそれぞれ1億ユーロ。

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RWEは自社の発電総量に占める再生可能エネルギーの割合を2025年までに現在の5%未満から30%に引き上げる計画で、同エネルギー分野には毎年14億ユーロを投資する。英国の東約100キロの沖合にある北海の浅瀬ドッガーバンクには原発7基分に相当する出力9,000メガワットの風力発電パークを計画している。

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