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2011/6/8

総合 - ドイツ経済ニュース

感染源は発芽野菜の可能性=大腸菌問題

この記事の要約

北ドイツを中心に毒性の強い腸管出血性大腸菌O104:H4の感染が流行している問題で、ニーダーザクセン州のゲルト・リンデマン農業相は5日午後、モヤシなどの発芽野菜(スプラウト)が感染源になっているとの見方を示した。感染者の […]

北ドイツを中心に毒性の強い腸管出血性大腸菌O104:H4の感染が流行している問題で、ニーダーザクセン州のゲルト・リンデマン農業相は5日午後、モヤシなどの発芽野菜(スプラウト)が感染源になっているとの見方を示した。感染者の多くが同州内にある有機農場ゲルトナーホーフ・ビーネンビュッテルが出荷した発芽野菜を食べていたためだ。当局はすでに製品回収と同農場の出荷停止を命令。これに並行して製品の検査を進めている。

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発芽野菜はサラダのトッピングとして人気があり、小豆やブロッコリーなど様々な野菜が利用されている。ゲルトナーホーフが生産するのは18種類で、これまでにニーダーザクセン、ハンブルク、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン、メクレンブルク・フォーポマーン、ヘッセン州に出荷されたことが分かっている。

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感染源がこの農場の発芽野菜に限られるかどうかは定かでない。このため当局や専門機関はトマト、キュウリ、葉物野菜などを生で食べないよう引き続き注意を呼びかけている。

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O104:H4の感染者数はこの間、ドイツ国内で1,683人に増加。重症の溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こした患者は642人に達し、収容能力が限界に達する病院も出てきた。死者は21人。

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