欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/6/8

経済産業情報

独セメント市場、11年は6%成長見通し

この記事の要約

独セメント産業全国連盟(BDZ)が5月31日発表した業界動向によると、2010年の国内セメント消費量は2,460万トンで、前年に比べ2.6%減少した。景気回復が追い風となったものの、大雪などの悪天候が足かせとなった。一方 […]

独セメント産業全国連盟(BDZ)が5月31日発表した業界動向によると、2010年の国内セメント消費量は2,460万トンで、前年に比べ2.6%減少した。景気回復が追い風となったものの、大雪などの悪天候が足かせとなった。一方、今年は1~4月の販売量が前年同期比で28%増加するなど回復基調が鮮明で、2011年通期では6%成長する見通しだ。

\

需要分野別では、住宅建築で大きな回復を見込む。BDZは新規住宅着工件数が10年の16万9,400軒から18万軒に拡大すると予測しており、セメント需要は一軒家向けで8%、集合住宅で12%増加する見通し。

\

非住宅建築物分野では、工場などの産業建築で9%伸びる一方、オフィス向け需要は低迷が続き8%減少すると見込む。土木も2%減と苦戦を予想する。

\

公共建設部門は厳しい状況が続きそうだ。政府の建設投資は縮小傾向が続いており、連邦(国)予算に占める割合は1998年の13%から10年には同8%へと縮小した。BDZは、インフラプロジェクトへの投資は産業立地としてのドイツの将来を確保するうえで不可欠だと強調。政府に対し建設プロジェクトへの支援強化を要請した。

\