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2013/11/27

経済産業情報

エッセン周辺で鉄道混乱、長距離列車は年内発着せず

この記事の要約

エッセン中央駅を発着する列車の運行が20日夕方から大幅に乱れている。線路の地下にこれまで知られていなかった坑道跡があることが明らかになったためだ。当局はさらなる坑道跡を探索して塞ぐ作業が年内一杯は続くとしている。作業が終 […]

エッセン中央駅を発着する列車の運行が20日夕方から大幅に乱れている。線路の地下にこれまで知られていなかった坑道跡があることが明らかになったためだ。当局はさらなる坑道跡を探索して塞ぐ作業が年内一杯は続くとしている。作業が終了するまでは臨時ダイヤでの運行が続く。

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坑道跡が見つかったのはエッセン中央駅とエッセン西部駅(Essen-West)の間。ドイツ鉄道の物流子会社DBシェンカーのオフィスビルを建設するために行った調査で発見された。

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エッセン中央駅の周辺では1845年から1965年にかけて石炭が採掘されており、大量の坑道跡が地下に残っている。今回見つかった坑道跡はこれまで知られていた坑道よりも地上に近い場所にあり、19世紀や第2次世界大戦後の混乱期に違法な採掘が行われたとみられている。

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見つかった坑道跡はコンクリートを流し込んで塞いでいる。ただ、まだ見つかっていない別の坑道跡が存在する可能性があるため、現在ボーリング作業で探索中。探索がすべて終了しないと坑道を塞ぐ作業も終わらないことから、現時点ではダイヤがいつ復旧するかが見通せない。

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エッセン中央駅を利用する近郊・ローカル列車は発着前後の数百メートルが徐行運転となる関係で、運行に20~30分の遅れが出、一部は運休となっている。また、ドルトムントとデュースブルク間を運行する長距離列車はエッセン中央駅とボーフム中央駅を通らず北部の路線に迂回している。このため長距離列車の乗客がエッセン、ボーフムに行くためにはドルトムントないしデュースブルクで下車し、近郊・ローカル列車に乗り換える必要がある。

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