スイス企業Marenco Swisshelicopterが開発したヘリコプター「SKYe SH09」が11月28日、チューリヒの南東およそ60キロのモリス飛行場で公開された。スイスでヘリが開発されたのは初めて。すでに47機を受注（仮契約を含む）しており、2015年から納入する予定だ。
\SKYe SH09は2.5トンクラスの小型ヘリで、同社はCAD（コンピュータ支援設計）ソフトを利用して開発した。キャビンに軽量素材の炭素繊維を用いているほか、◇床がガラス張りで操縦者が機材の真下を目視できる◇ローターブレードが5本と多いため、騒音が少ない◇必要に応じて座席を取り付けたり取り外すことができる――といった特徴がある。
\2.5トン未満のクラスではEADS傘下のユーロコプターが手がける「エキュレイユ」が強く、世界市場の約70％を占める。ただ、エキュレイユは1970年代に市場投入された後、改良は加えられているものの、抜本的には改められていない。
\このためMarenco SwisshelicopterはSKYe SH09の販売に自信を持っているようだ。採算ラインは年40機。2.5トンクラスの世界市場は現在300機で、同社は十分に割り込めるとみている。初年度は10機を生産し、その後は工場を段階的に拡張し、生産台数を引き上げて行く。販売価格は300万ドルと低く、主に欧米、アジア、南米の顧客に売り込んでいく考えだ。
\開発費用は5,000万スイスフランで、その全額をロシアの富豪アレクサンダー・マムート氏の投資会社が拠出した。
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