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2014/7/16

経済産業情報

ダイムラーとBMWがEV分野で提携、ワイヤレス充電共同開発へ

この記事の要約

ダイムラーとBMWは8日、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車向け非接触(ワイヤレス)充電システムの分野で提携した。電磁誘導方式のワイヤレス充電技術を共同開発し、規格や仕様を共通化する。数年内の市販化を目指す。 […]

ダイムラーとBMWは8日、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車向け非接触(ワイヤレス)充電システムの分野で提携した。電磁誘導方式のワイヤレス充電技術を共同開発し、規格や仕様を共通化する。数年内の市販化を目指す。

電磁誘導方式の非接触充電の仕組みは(1)送電側コイル(1次コイル)に電流を流すとコイルと垂直方向に磁束が発生する(2)1次コイルの上に重ねた受電側コイル(2次コイル)を磁束が通過すると電圧(誘導起電力)が生じ、電流が流れる――というものだ。

ダイムラーとBMWが共同開発するシステムは、地中に埋め込まれた1次コイルと車両の底部に組み込んだ2次コイルからなる。3.6kWの出力で、ケーブルによる充電と同等の90%以上の電力伝送効率を目標としている。充電システムの高出力化(7kW)による充電時間短縮の研究にも注力する。

BMWはすでに電気自動車「i8」をベースに同技術の試作品を作成しており、2時間半で充電できるという。今回の提携を受け、ダイムラーは「Sクラス」で同技術の実用化を進める。