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2014/9/3

企業情報

クナウフ―ベトナム工場の生産能力変更、従来計画の2.5倍に―

この記事の要約

建材大手の独クナウフ(イフォーフェン)は、ベトナムに建設する石膏ボード工場の生産能力を従来計画の2.5倍の年3,000万平方メートルに引き上げる。工場を設置する同国北部は建材の供給が不足しているうえ、人件費も南部に比べて […]

建材大手の独クナウフ(イフォーフェン)は、ベトナムに建設する石膏ボード工場の生産能力を従来計画の2.5倍の年3,000万平方メートルに引き上げる。工場を設置する同国北部は建材の供給が不足しているうえ、人件費も南部に比べて約20%低いためだ。ベトナム事業を統括するデビット・トーマス氏が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に明らかにした。

ベトナムでは国民1人当たりの石膏ボード需要が現在、年0.5平方メートル。ドイツの同7平方メートルを大幅に下回るものの、クナウフは今後7年間、年率10%の勢いで拡大すると予想している。

仏ラファルジュなどの競合企業は経済が繁栄する南部に工場を持つ。だが、南部から北部に石膏ボードを輸送すると、1平方メートル当たりのコストが北部での生産に比べ10ユーロセント高くなるという。

クナウフのベトナム工場は港湾都市ファイフォンのディンブー工業団地内に設置される。当初の計画では3,000万ユーロを投じて年産能力1,200万平方メートルの施設とする予定だったが、3週間前に同地を訪れたアレクサンダー・クナウフ社長の鶴の一声で3,000万平方メートルへの拡大が決まった。

クナウフは現在、アジア・太平洋地域に計9工場を持つ。トーマス氏によると、今後10年でさらに5~6カ所、増やす見通しだ。