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2014/12/3

総合 - ドイツ経済ニュース

2015年予算案可決、46年ぶりの無借金財政に

この記事の要約

独連邦議会(下院)は11月28日、2015年度連邦予算案を与党の賛成多数で可決した。収支均衡を46年ぶり(1969年以来)に実現する計画で、ショイブレ財務相は採決直前の演説で、「将来の世代に対する責任を真剣に考えるのであ […]

独連邦議会(下院)は11月28日、2015年度連邦予算案を与党の賛成多数で可決した。収支均衡を46年ぶり(1969年以来)に実現する計画で、ショイブレ財務相は採決直前の演説で、「将来の世代に対する責任を真剣に考えるのであれば、借金を増やさないことが起点となる」と述べ、理解を求めた。歳出は2,991億ユーロを予定している。

連邦(国)に州と市町村、社会保険機関を含めたドイツ全体の単年度財政収支は12年に黒字転換した。同黒字の12年と13年の対国内総生産(GDP)比率はそれぞれ0.1%となっている。

ドイツは2000年代に実施した構造改革(アジェンダ2010)の効果で企業業績と雇用がともに拡大。これが財政の健全化につながっている。

欧州連合(EU)加盟国は単年度の財政赤字をGDP比3%以内に抑えることを義務づけられている。構造改革に踏み込めないでいるフランスは2007年から違反が続いており、15年予算案でも同4.3%を計画している。