自動車大手ダイムラーのリチウムイオン電池子会社ドイチェ・アキュモティブ（キルヒハイム・ウンター・テック）は1日にカメンツ工場で行った新生産棟の上棟式で、生産能力の拡大に向けて約1億ユーロを投資すると発表した。需要の拡大を見込んでいるため。ダイムラーはリチウムイオン電池セルの生産事業から来年末に撤退するため、同セルは韓国のLG電子から調達する。
アキュモティブは2009年の設立で、独東部のカメンツに工場（従業員180人）、シュツットガルト近郊のキルヒハイム・ウンター・テックに研究・開発拠点（同80人）を持つ。11年に量産を開始。超小型車「スマート」の電気自動車（EV）モデルと、メルセデス「Sクラス」「Eクラス」「Cクラス」のハイブリッド車向けに電池を供給している。16年からはスマートの次世代EVモデル（2人乗りの「フォーツー」と4人乗りの「フォーフォー」）向けにも生産を開始する。
自動車向けのリチウムイオン電池需要は現在、限られているため、アキュモティブは太陽光発電設備や産業向けなど別用途でも市場を開拓している。
