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2015/2/25

企業情報

マーレ―デルファイの熱システム部門買収―

この記事の要約

自動車部品大手の独マーレ(シュツットガルト)は19日、米競合デルファイ・オートモティブの熱システム部門を買収すると発表した。自社の当該事業を強化する狙いで、デルファイの同部門が中国で展開する合弁会社の取得も目指す。取引金 […]

自動車部品大手の独マーレ(シュツットガルト)は19日、米競合デルファイ・オートモティブの熱システム部門を買収すると発表した。自社の当該事業を強化する狙いで、デルファイの同部門が中国で展開する合弁会社の取得も目指す。取引金額は明らかにしていない。取引の成立には独禁当局の承認が必要で、同社は今秋の買収手続き終了を見込む。

デルファイの熱システム部門は欧州(ポーランド、スロバキア、ハンガリー)、南北アメリカ(米国、メキシコ、ブラジル)、アジア(中国、インド)に計13工場を持ち、米国とルクセンブルクには開発センターを置く。従業員数は7,600人で、昨年は12億ドルを売り上げた。

買収により、マーレの熱システム部門は製品の幅と世界の事業網を拡充する。マーレは独同業ベーアを2013年に買収し、熱システム事業に参入した。

マーレの取り組みの背景には、高い利益率を確保できる自動車部品の分野が機械系から電子部品系に移行していることがある。マーレはシリンダーヘッドなどの機械系部品に強いものの、電子部品では競合に出遅れているため、電子部品事業の強化を急いでいる。