化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は19日、ノルウェーの窒素肥料大手ヤラ・インターナショナルと共同で米国にアンモニア工場を建設すると発表した。原料コストが低いため、同地に白羽の矢を立てた。
メキシコ湾岸のフリーポートにあるBASFのプラント内に年産能力75万トンのアンモニア工場を設置する。出資比率はヤラが68%、BASFが32%で、出資比率に応じて生産したアンモニアを分け合う。建設費用は約6億ドルで、2017年末までに完成する見通し。ヤラはアンモニア貯蔵用のタンクも建設するため、総額4億9,000万ドルを投資する。BASFもパイプラインとターミナルを拡張する。
原料には水素を利用する。これまで一般的に使われてきた天然ガスに比べ投資・保守コストが大幅に低く、二酸化炭素(CO2)排出量も少ないためだ。水素は窒素とともに工業ガス大手の米プラクスエアから調達する。