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2015/10/28

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ドイチェ・ヴォーネン―同業との合併断念―

この記事の要約

独住宅不動産市場2位のドイチェ・ヴォーネン(フランクフルト)は21日、同業LEGイモビリエンとの合併計画を断念すると発表した。業界1位のヴォノヴィアがドイチェ・ヴォーネンに対する敵対的買収計画を14日に発表したことで、L […]

独住宅不動産市場2位のドイチェ・ヴォーネン(フランクフルト)は21日、同業LEGイモビリエンとの合併計画を断念すると発表した。業界1位のヴォノヴィアがドイチェ・ヴォーネンに対する敵対的買収計画を14日に発表したことで、LEGとの合併計画への株主の支持を得る見通しが立たなくなったためで、合併承認を得るために予定していた28日の臨時株主総会も中止した。

ドイチェ・ヴォーネンとLEGは9月20日に合併合意し、ドイチェ・ヴォーネンによるLEG買収を通して実現する計画だった。ドイチェ・ヴォーネンは同計画の実現に向けて主要株主と協議し支持を確保。株主に対して議決権行使に関する助言を行うプロキシーアドバイザー最大手のISSと同2位のグラス・ルイスも臨時株主総会で支持することを株主に推奨していた。

だが、ヴォノヴィアがドイチェ・ヴォーネンを債務の引き受けも含めて総額140億ユーロで買収する株式公開買い付け(TOB)計画を発表すると、ISSとグラス・ルイスはLEGとの合併に対する推奨を撤回。ヴォノヴィアの計画の方が大きなシナジー効果を見込めるとしてドイチェ・ヴォーネンの株主に対しヴォノヴィアのTOBに応じるよう促した。この結果、ドイチェ・ヴォーネンは臨時株主総会でLEGとの合併実現に必要な75%の株主の支持を得る見通しが立たなくなった。

ドイチェ・ヴォーネンは同社に対するヴォノヴィアの買収計画を株主の利益に反すると批判。拒否の姿勢を崩していない。

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