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2010/11/26

一般・技術・その他 (旧)

VW、小型発電装置の販売を本格化

この記事の要約

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は24日、独エコ電力大手のリヒトブリックと共同で実施している小型コージェネレーション装置(熱電供給システム)「エコ・ブルー」の販売を全国規模に拡大すると発表した。ハンブルクで […]

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は24日、独エコ電力大手のリヒトブリックと共同で実施している小型コージェネレーション装置(熱電供給システム)「エコ・ブルー」の販売を全国規模に拡大すると発表した。ハンブルクで開始したパイロットプロジェクトが好調だったことを受けた措置。VWは自動車事業の技術を生かした新規事業の開拓を強化している。

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エコ・ブルーは天然ガスエンジンで発電すると同時に、エンジンからの廃熱を暖房や温水供給に利用する熱電供給システム。VWは「トゥーラン」や「キャディ」向けに生産してきた2.0リットルのガスエンジンの開発・生産技術を生かしてエコ・ブルーを生産し、ザルツギッター工場から販売を担当するリヒトブリックに供給している。

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両社は2009年9月にハンブルクでパイロットプロジェクトを開始。これまでに不動産会社や公的機関から30台を超える受注を確保した。エコ・ブルーの設置は熱需要が4万キロワット時を超えることが条件となり、大型の一軒家や複数世帯が入居する住宅、小規模の事業所、学校や教会などの公共施設などに適している。従来のコジェネ装置に比べるとエネルギー消費を最大40%削減できる利点があるという。

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リヒトブリックはすでに、ベルリン、ブレーメン、エッセン、ライプチヒ、シュツットガルト、ブラウンシュヴァイク、ヴォルフスブルク、ザルツギッターでも販売を開始しており、2011年はさらに営業地域を拡大していく計画だ。

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VWは非自動車事業の拡大により、自動車販売の低迷でも安定した雇用を確保できる体制を確保する狙い。同社はこのほか、ボートや船舶用エンジンも生産している。

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