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2011/6/24

一般・技術・その他 (旧)

バイオ燃料の持続性評価サイトが登場

この記事の要約

スイス連邦材料試験研究所(EMPA)は16日、持続可能なバイオ燃料の普及を後押しするためのウェブサイトの運用を開始した。同サイトはEMPA、持続可能なバイオ燃料に関する円卓会議(RSB)、ベルリン技術経済大学(HTW B […]

スイス連邦材料試験研究所(EMPA)は16日、持続可能なバイオ燃料の普及を後押しするためのウェブサイトの運用を開始した。同サイトはEMPA、持続可能なバイオ燃料に関する円卓会議(RSB)、ベルリン技術経済大学(HTW Berlin)が共同で開発したもので、ユーザー(要登録)はRBSの持続可能性基準による自己評価やリスク評価などができるほか、生産から消費(燃焼)までのライフサイクル全体の二酸化炭素(CO2)の排出量を計算できる。

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RBSのバイオ燃料持続可能性基準は「地域食糧の安全確保」「地域・社会の発展」「汚染防止」「労働者と人権」など12項目から成る。例えば、「温室効果ガス」に関する基準では、地球温暖化の防止に向けてライフサイクル全体で化石燃料よりもはるかに少ないCO2排出量を達成することが求められている。

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EMPAなどがウェブサイトを構築した大きな理由はこのCO2排出量だ。算出方法は非常に複雑で、エコバランスに関する専門的な知識が必要とされる。また、生産したバイオ燃料の消費先(輸出先)によって算定基準が異なる問題もある。EMPAなどの研究チームはこのため、専門知識がなくても、必要なデータを入力することで簡単に計算できるツールの開発に取り組んできた。EMPAのプレスリリースによると、開発には2年かかったという。

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