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2014/10/22

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

マケドニア電力市場完全自由化を延期、16年7月から段階的に

この記事の要約

マケドニア政府は9日、2015年1月1日付で実施する予定だった電力市場の完全自由化を延期し、16年7月1日から段階的に自由化すると発表した。来年1月に完全自由化した場合、個人顧客の電力料金が17~20%上昇するとの市場分 […]

マケドニア政府は9日、2015年1月1日付で実施する予定だった電力市場の完全自由化を延期し、16年7月1日から段階的に自由化すると発表した。来年1月に完全自由化した場合、個人顧客の電力料金が17~20%上昇するとの市場分析結果を受け、消費者の負担を抑えることが優先課題と判断した。

新計画の第1段階となる16年7月からは、前年の電力消費量が1,000メガワット時を超える大口顧客が自由化の対象となる。推定約100社が恩恵を受けると見られる。17年7月には消費量が500メガワット時、18年7月には100メガワット時、19年7月には25メガワット時をそれぞれ超える顧客に対象を拡大し、20年から個人顧客を含めて完全自由化する計画だ。

マケドニアは08年9月に電力消費量上位10社を対象に市場自由化に着手した。欧州連合(EU)のエネルギー政策を段階的に採択することを公約している同国としては、完全自由化延期に対するEUの反応が気になるところだが、ネズリ経済相は今年4月時点で市場の自由化率が約44%と近隣諸国の中で最も高いことから、影響はないと見ている。