2015/2/25

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

米シェブロン、欧州シェールガス事業から完全撤退

この記事の要約

米石油メジャーのシェブロンは20日、ルーマニアのシェールガス事業から撤退することを明らかにした。昨夏の探査の結果、採算性が低いと判断した。同社はすでにブルガリアとポーランドでも事業を中止しており、今回の発表で欧州シェール […]

米石油メジャーのシェブロンは20日、ルーマニアのシェールガス事業から撤退することを明らかにした。昨夏の探査の結果、採算性が低いと判断した。同社はすでにブルガリアとポーランドでも事業を中止しており、今回の発表で欧州シェールガス事業から完全に撤退することになる。

東欧ではロシアへのエネルギー依存が強く、安定供給の実現に向けてシェールガス開発が有望視された。しかし、ポーランドの推定埋蔵量が約10分の1に修正されるなど、投資家にとっては期待外れの結果となっている。環境への影響を懸念する住民の反対も強く、米国とは条件が異なることも事業を難しくした。さらにエネルギー価格の低下で採算性が薄れたことが決定打となり、シェブロンの撤退につながった。(2月4日号「米シェブロン、ポーランドのシェールガス事業から撤退」、2012年1月25日号「ブルガリア議会、フラッキング禁止法案を可決」を参照)